星の精からのプレゼント? 

 

  8月の誕生石「ぺリドット」

 

 暑い暑いと洩らしながら8月も半ばを過ぎてしまいました。

少し遅い誕生石ですが、いつものように冷たいお茶で喉を潤しながらお付合いいただけますでしょうか。

 

ぺリドットは軽やかな黄緑色で、名も無い、いたずらっ子の妖精たちみたい。

 〜森の緑をふるわせる、真夏のさわやかな風の色〜

木々の間をすりぬける、木漏れ日の輝きにも似ています。

 人間になかなか正体を見せない森の妖精のように、ぺリドットが物語や小説などに登場することはほとんどありません。少しだけ顔を出したとするとアラジンが魔法のランプを探しに入った洞窟の中に、ちりばめられていた果物みたいな宝石たち。そのひとつが、このぺリドットでした。オリーブの形をしていたでしょうか。

 和名「かんらん石」。かんらんとは、オリーブを指します。無邪気な黄緑色だけど、決して価値まで軽い石ではありません。由緒正しい経歴の持ち主。

 

 旧約聖書のヨブ記に「エチオピアのトパーズ」として出て来ています。エジプトの沖、紅海に浮かぶトパゾス島に産出したため、最初はトパーズと呼ばれていました。

 

 紀元前3世紀、エジプトを治めたファラオ、プトレマイオス2世、その母ベレニス女王がこの石を大変気に入っていました。女王は、息子の妃アルシノエの肖像をこの石で作り、寺に献上したといわれています。

 

 キリスト教では「黙示録」に登場し、聖都エルサレムの城壁の土台に飾られた、12の宝石のひとつでした。誕生石はこの12の石をもとに決められました。7月の真っ赤な太陽が8月になって黄金の輝きに変わることから、ぺリドットは8月の誕生石となっています。

 

 エジプト、ロシア、大英帝国で王冠に輝いています。

 バロック時代(17世紀)に一度人気を集め、消え、その後19世紀にも注目されました。

まるでティンカー・ベルが空を浮遊するように、時折歴史上に気まぐれに現れる。

 

 8月生まれの人たちに「誕生石がぺリドットなんて残念!」とよく言われてしまいます。軽やかすぎて宝石としての価値が低いと思ってしまうのかもしれません。健康的で危険な匂いが漂わないからかもしれません。

でも天真爛漫な明るさに加えてどことなく知的で気品の高い石。若い人が大きいのをしても「誰かに借りてきた」なんて思われないのがぺリドットのよい点ではないでしょうか。どんな席でも違和感なく堂々とつけられます。夜、表情の変わる石なのも魅力的。昼間の無邪気さと打って変わって、夜の人工的な照明の下では、ボトルグリーンの妖しいきらめきを見せる。別名「イブニング・エメラルド」

 

 色を楽しむ石ですから、茶色がかっているものは選ばないこと。ぺリドットの価値は、どこまでも純粋な黄緑色にあるのですから、少しでもカゲリのあるのは避けたほうがいいのです。また大粒の石は、傷の有無に気をつけて。質のいいものは、オイル・グリーンの輝きがあります。可愛い人魚の濡れた瞳のような光。

 

 予言者レノーラ・ヒュイットによれば、この石には物事をはっきり見直し、問題を解決させる力があるといいます。ただし、心の澄んだ、心の軽い人に効くので、人生に深く行き詰ってしまった人には、この石の良さを理解するのに必要なデリケートな波動が感じられないそうです。

 

 また、この石がほしくなる人は、世界の平和を望んでいるといわれてます。

 

 上質のぺリドットは、空から降ってきた隕石のカケラという説があります。宇宙に浮かぶ隕石も、内部は地中と同じ高温・高圧。だからぺリドットは、当然含まれているのです。

 鉱物学者のクンツ博士は、ニュー・メキシコ州フロリダ山に落ちてきた隕石から切り取った、世にも美しいぺリドットを持っているといいます。

 隕石の中の無邪気な宝石。

 

 星の精からのプレゼントなのでしょうか?

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